平成24年版臨床工学技士国家試験出題基準について
| ■ 改訂にあたって |
「臨床工学技士国家試験出題基準」は作成後、すでに5年を経過した。この間、医療技術の進歩による医療機器・システムの高度化、多様化が一段と進み、その操作・運用、管理、あるいはシステム安全に必要とされる知識・技術の専門性が高まっている。医療の高度化や複雑化は業務量増大から医療現場の疲弊を招きかねないが、専門性を活かした、より質が高くより安心で安全な医療は確保されなければならない。そこで、多種多様な医療スタッフが目的と情報を共有し、各々の専門性を活かして業務を分担するとともに連携・補完しあって、医師とともに包括的医療を提供する「チーム医療」の充実が叫ばれ、これを推進する観点から、平成22年に「医療スタッフの協働・連携によるチーム医療の推進について」が厚生労働省医政局から発出された。この通知により、臨床工学技士が実施できる行為として、①医師の指示の下に人工呼吸器を装着した患者の喀痰などの吸引、②医師からの具体的指示を受けて動脈留置カテーテルからの採血、の業務が追加された。これを受けて、制度施行から23年を経過した「臨床工学技士業務指針」が廃止され、職能団体と関係学会などから構成される委員会によって新たに「臨床工学技士業務指針2010」が策定された。
他方では医療法及び薬事法が改正され、医療安全管理体制が拡充されるとともに、新しく院内感染防止対策、医薬品安全使用及び医療機器安全使用を確保するための体制の整備も義務化された。その一環として医療機器安全管理責任者の設置が定められ、多くの医療機関において臨床工学技士がその任にあたり活躍が期待されている。
また、医療機器の不具合やこれらによる感染症などについて厚生労働省への報告が法制化、義務化された。
このような背景を鑑みると、これからの臨床工学技士には以下に掲げる能力が求められる。
- 生命維持管理装置の操作及び保守点検を行うために必要な知識及び技能が十分養われている。
- 高度化・多様化する医療技術に対応できる基礎的知識・技術を有し、かつチーム医療の一員として円滑で効果的な医療を推進する意欲がある。
- 医療安全を確保するために、安全に対する高い意識をもち、安全に業務を遂行するための知識・技能を備えている。
これらの能力を有する者を選別するに当たっては、新しい「出題基準」を示す必要があることから、この度改訂の運びとなった。
新しい知見や技術の医療現場への導入は加速されている。出題基準に取り上げた各項目の重要性は医学の進歩とともに変わり得ることに留意する必要がある。
改訂した出題基準については「平成24年版臨床工学技士国家試験出題基準」として公表し、平成25年3月実施の国家試験から適用する。 |
| 平成23年9月 |
| 臨床工学技士国家試験出題基準作成委員会 |
| 委員長 堀川 宗之 |
| 委員長 |
堀川 宗之 |
東海大学名誉教授 |
| 副委員長 |
野城 真理 |
北里大学医療衛生学部 |
| 委 員 |
秋葉 隆 |
東京女子医科大学腎臓病総合医療センター |
|
池淵 研二 |
埼玉医科大学病院輸血・細胞移植部 |
|
出渕 靖志 |
日本臨床工学技士教育施設協議会(四国医療工学専門学校臨床工学学科) |
|
川澄 正史 |
東京電機大学未来科学部 |
|
櫻井 裕 |
防衛医科大学校衛生学公衆衛生学講座 |
|
巽 英介 |
国立循環器病研究センター研究所人工臓器部 |
|
田村 俊世 |
千葉大学大学院工学研究科 |
|
中沢 弘一 |
東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科 |
|
中島 章夫 |
日本臨床工学技士教育施設協議会(杏林大学保健学部) |
|
福岡 豊 |
東京医科歯科大学大学院疾患生命科学研究部 |
|
藤本 哲男 |
早稲田大学大学院先進理工学研究科 |
|
堀内 邦雄 |
工学院大学グローバルエンジニアリング学部 |
|
松阪 淳 |
(社)日本臨床工学技士会副会長(枚方公済病院臨床工学科) |
| ■ 臨床工学技士国家試験出題基準作成に参画した委員 |
| 医学概論 |
菊池 春人 |
慶應義塾大学医学部 |
|
櫻井 裕 |
防衛医科大学校衛生学公衆衛生学講座 |
|
高原 太郎 |
東海大学工学部 |
|
中村 桂子 |
東京医科歯科大学大学院国際保健医療協力学分野 |
| 臨床医学総論 |
池淵 研二 |
埼玉医科大学病院輸血・細胞移植部 |
|
河盛 隆造 |
順天堂大学大学院スポートロジーセンター |
|
桑名 正隆 |
慶應義塾大学医学部 |
|
桑平 一郎 |
東海大学医学部附属東京病院 |
|
小室 裕造 |
順天堂大学医学部付属浦安病院形成外科・美容外科 |
|
笹栗 志朗 |
医療法人財団健貢会東京病院 |
| 医用電気電子工学 |
内山 孝憲 |
慶應義塾大学理工学部 |
|
小笠原康夫 |
川崎医療福祉大学大学院医療技術学研究科臨床工学専攻 |
|
木村 裕一 |
放射線医学総合研究所分子イメージング研究センター |
|
神保 泰彦 |
東京大学大学院新領域創成科学研究科 |
|
福岡 豊 |
東京医科歯科大学大学院疾患生命科学研究部 |
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松村 雅史 |
大阪電気通信大学医療福祉工学部 |
| 医用機械工学 |
阿久津敏乃介 |
関東学院大学工学部 |
|
藤本 哲男 |
早稲田大学大学院先進理工学研究科 |
|
松本 健郎 |
名古屋工業大学大学院工学研究科 |
| 生体物性材料工学 |
川澄 正史 |
東京電機大学未来科学部 |
|
嶋津 秀昭 |
杏林大学保健学部 |
|
堀内 孝 |
三重大学大学院工学研究科 |
|
森反 俊幸 |
鈴鹿医療科学大学医用工学部 |
| 生体機能代行装置学 |
秋葉 隆 |
東京女子医科大学腎臓病総合医療センター |
|
一和多俊男 |
東京医科大学八王子医療センター |
|
鎌田 桂 |
国民健康保険花巻市石鳥谷医療センター |
|
巽 英介 |
国立循環器病研究センター研究所人工臓器部 |
|
中沢 弘一 |
東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科 |
|
廣瀬 稔 |
北里大学医療衛生学部 |
|
薬師寺大二 |
姫路獨協大学医療保健学部 |
| 医用治療機器学 |
佐藤 俊一 |
防衛医科大学校防衛医学研究センター |
|
堀内 邦雄 |
工学院大学グローバルエンジニアリング学部 |
|
吉野 秀朗 |
杏林大学医学部 |
| 生体計測装置学 |
田村 俊世 |
千葉大学大学院工学研究科 |
|
長倉 俊明 |
大阪電気通信大学医療福祉工学部 |
|
堀 純也 |
岡山理科大学理学部 |
|
水島 岩徳 |
東京工科大学医療保健学部 |
| 医用機器安全管理学 |
出渕 靖志 |
四国医療工学専門学校臨床工学学科 |
|
加納 隆 |
埼玉医科大学保健医療学部 |
|
根本 幾 |
東京電機大学情報環境学部 |
|
福本 一朗 |
長岡技術科学大学工学部 |
|